地層の種類
そもそも「地盤」とは、建物基礎からの重さを支える地層の部分のことです。地面は、砂や火山灰、生物の死骸などが堆積されたものが層状になっています。形成された年代による分類、土の粒の大きさといった質による分類がされており、それぞれ強度が異なるのです。地層の主な種類と特徴をみていきましょう。
洪積層
約250万年~2万年前に形成された地層。硬くなった砂や粘土で構成された地層で、建物の基礎をつくるのに適しています。
沖積層
約2万年~現在までと洪積層よりも新しい時代に生まれた地層です。層の質によって異なりますが、洪積層と比較すると水分を多く含んでいるために弱い場合があります。
砂れき層
砂の中に小石などを含む地層で、比較的強固なので建築に向いています。
砂層
目視で観察できる大きさの土の粒で形成された地層です。水はけが良く圧密沈下(構造物の荷重により徐々に地盤が沈下すること)は起こりづらいものの、液状化のリスクが考えられます。
粘土層
細かい粒子の土で形成された地層で、水を多く含んでいます。水が抜ける際に徐々に層が収縮していくため、圧密による地盤沈下が起こる場合があります。
地盤が弱い場所のリスク
もしも地盤が弱い場所に家を建てた場合、地盤沈下や液状化、土砂災害などのリスクがあるといわれています。
地盤沈下
地盤沈下は、地層が圧縮することによって地盤が沈む現象です。地盤が弱い場所では、地震などの自然現象や地下水の汲み上げなど、人為的なものが主な原因で地盤沈下が起こると考えられます。地盤が沈むと、建物が傾いたりひび割れたりする可能性があるでしょう。
液状化
地盤は通常、砂の粒子が支え合ってバランスを取っています。しかし地震が発生した際に支え合っていた砂がバラバラになり、地中の水に浮いた状態になることがあるのです。地盤が液体のようになる現象のため、液状化といいます。液状化は建物が沈んで傾いたり、マンホールが浮き上がったりするのが特徴です。
土砂災害
土砂災害とは、大雨や地震をきっかけに、山や崖が崩れたり、崩れた土砂が流れてきたりする災害のことです。主なものに「土石流」「崖崩れ」「地すべり」があります。
土石流
大雨によって山や谷の斜面が崩れ、土・石・砂などが雨水と一緒に流れ出すのが「土石流」です。扇状地や流れが急な河川で発生しやすく、破壊力があるので被害が拡大しやすい傾向があります。
崖崩れ
地震や雨水が浸み込んだことが原因となり、急な斜面が突然崩落するのが「崖崩れ」です。崖崩れは突発的に起こり、一気に大量の土砂が崩れ落ちるため、傾斜の下の家屋が潰れたり逃げ遅れたりする可能性が高いでしょう。
地すべり
地すべりは、比較的ゆるやかな傾斜の土地が、地下水を原因としてゆっくりとすべり落ちる現象です。地面が広範囲にわたって動くのが特徴で、家や畑などが一緒に動くことがあります。また、地震をきっかけに突然地すべりが起きることもあります。
地盤調査と地盤改良の方法
建物を支えるのに十分な硬さを持つ地層部分を「支持層」と呼びます。家を建てる土地が決まったら、この支持層を含めた地盤が強いかどうか確認するために地盤調査を行います。もしも地盤が弱い場合は、地盤改良工事による地盤の強化が必要です。ここでは、地盤調査や地盤改良の具体的な方法をみていきましょう。
地盤調査
一般的に、戸建て注文住宅では「スクリューウエイト貫入試験(旧スウェーデン式サウンディング試験」によって地盤の強度が計測されます。スクリューウエイト貫入試験は、らせん状の鋼管を回転させながら掘り進め、貫入抵抗を計測することで地盤の性質を推定する方法です。試験装置が小型のため狭小地でも行える他、比較的迅速に、基礎に影響を与えずに地盤調査が行えます。
地盤改良
地盤改良には、主に3つの方法があります。
表層改良工法
表層改良工法は、地盤の浅い部分を掘り、掘った土と固化剤を混ぜ合わせ固めることで地盤を強化する方法です。軟弱地盤が比較的浅い部分にある場合に有効です。
柱状改良工法
柱状改良工法は、表層改良工法で地盤を強化するのが難しい場合に行われる工法です。碁盤の目のように、規則正しくコンクリートの柱を何本も打ち込むことで地盤に強度を出します。支持層まで柱を打ち込む方法もありますが、支持層に到達しなくても、地震の際は柱と土が摩擦によって一体化し、建物の揺れを抑えることが可能です。
鋼管杭工法
鋼管杭工法は、コンクリート柱の代わりに鋼管を使用し、地盤に何本も打ち込む工法です。柱状改良工法よりも費用がかかりますが、建物の支持力を高められる他、小型の重機で施工でき短期間で工事が終了するなどのメリットがあります。
安全な地盤を見抜くための方法
地盤改良工事が必要になるとある程度の費用がかかるため、できれば地盤が強い土地を選びたいものです。そこで、安全な地盤を見抜く方法を確認しておきましょう。
軟弱地盤が多い場所の傾向を知っておく
地形は、川の周辺に広がる平野部と、丘陵地・台地などの標高が高い場所に分けられますが、平野部は軟弱地盤が多い傾向にあります。平野部では、洪積層よりも沖積層が広がる場所や、埋め立て・盛土をした土地が、標高の高い土地よりも多くみられるためです。ただし、平野部でも場所によっては地盤が強いところがあります。また、標高が高いところでも、谷地に盛土をしたような場所は軟弱地盤となってしまうので注意が必要です。
ハザードマップや古い地図を確認する
安全な土地を探すときは、ハザードマップや古い地図を参考にするのも有効です。ハザードマップでは、地震時の揺れやすさや液状化、浸水、土砂災害などの危険度がわかるようになっていて、自治体のホームページで閲覧することができます。また、国土地理院が公表している古い地図や、地形図から過去の土地情報を得るのもおすすめの方法です。例えば、古い地形図で水田だった場所は軟弱地盤である可能性が高いでしょう。
>>参考コラム:金沢市のハザードマップから見る!安心快適な家づくりにおすすめのエリア
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金沢市の地盤は強い?
金沢市では、どこが地盤の強い土地なのでしょうか?過去の災害も併せてチェックしておきましょう。
金沢市で起きた土砂災害・液状化現象
2024年1月に起きた能登半島地震の影響で、金沢市田上新町の住宅地では斜面が崩れ、住宅4棟が全壊する事態となりました。後の地盤調査では、住宅が建っていたのは大きさがほぼ均一の細かい砂地だったことがわかっています。また、斜面には排水管が設置されており、地下水が流れ続けていました。そのため、地震で地下水を含んだ砂地に揺れが加わり、液状化現象が起きたものとみられています。
参考元:NHKニュース|金沢市の住宅地の斜面崩落 専門家“液状化現象が原因か”
>>参考コラム:石川県金沢市・野々市市・白山市で注文住宅を建てる際は液状化対策を!被害リスクについても解説
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金沢市の地盤の特徴は?
金沢市は石川県の真ん中付近に位置する街で、南部には山地、北部には金沢平野や日本海を臨みます。市内の地形の特徴は、犀川・浅野川流域で「河岸段丘」が発達していることです。河岸段丘とは、河川が長い年月をかけて削った斜面・段丘のことを指し、地盤は比較的安定しています。ただし、斜面になっているため盛土や擁壁が必要になる可能性があるのが特徴です。また、金沢市周辺地域には扇状地が広く分布しており、水田に盛土をして宅地化されたエリアがあります。金沢では地下水を多く含む地盤で崖崩れの被害も出ているので、しっかりと地盤調査をし、必要な場合は地盤を十分強くしてから住宅を建築することが重要です。
参考元:金沢移住・定住ポータルサイト 金沢に住もう。|金沢ってどんなとこ
>>参考コラム:石川県金沢市に注文住宅を建てるとき地震保険は必要?補償内容やメリットを解説
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金沢市で注文住宅を建てるならR+house金沢にお任せください!
金沢市は犀川や浅野川の他、湧き水も多く、水が豊かな町としても知られています。比較的地盤が強い河岸段丘エリアもありますが、斜面になっている場所もあるため注文住宅の建築には注意が必要です。建築前にしっかりと地盤調査を行い、災害に強い家を地盤からつくっていくことが求められるでしょう。また、建築する住宅の耐震性を高めたり、免震装置を採用したりすることも、災害対策のひとつの方法です。
参考元:金沢市|金沢市の紹介
R+house金沢では、土地探しから家づくりをサポートしています。建てたい土地が決まったら、地盤をはじめ、土地の広さや水道・ガスの有無など敷地調査を実施。土地の特徴に合わせたプランニングで、快適に暮らせる住まいを提供しています。また、R+house金沢が手掛けるのは耐震性の高い家です。面で全体を支える「パネル工法」を採用し、耐震等級3の確保を可能にしています。金沢市で注文住宅をお考えの方は、ぜひR+house金沢にご相談ください。
参考元:金沢市|金沢市の紹介
R+house金沢では、土地探しから家づくりをサポートしています。建てたい土地が決まったら、地盤をはじめ、土地の広さや水道・ガスの有無など敷地調査を実施。土地の特徴に合わせたプランニングで、快適に暮らせる住まいを提供しています。また、R+house金沢が手掛けるのは耐震性の高い家です。面で全体を支える「パネル工法」を採用し、耐震等級3の確保を可能にしています。金沢市で注文住宅をお考えの方は、ぜひR+house金沢にご相談ください。