家づくりで求められる気密性
「高気密住宅」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。気密性は、家の暮らしやすさを大きく左右します。ここでは、気密性の概要や換気との関係性について解説しましょう。
気密性能とは
家づくりにおける気密とは、床や壁、天井などの接合部に生じる隙間をできるだけなくした状態のこと。気密性能の高さはC値で表され、数値が低いほど高気密であることを表します。ですがC値には明確な基準が定められておらず、どの程度の基準であれば高気密住宅と呼べるのかが決まっていません。ただし、一般的に高気密住宅とされている家のほとんどがC値1.0以下の基準をクリアしていることから、C値1.0以下が気密性能を判断するポイントのひとつとなっています。
気密性能を高めるには気密テープやシートなどの部材を使用するほか、窓の種類や資材を工夫するといった対策が必要です。特に日本で多く普及している引き違い窓(横開き窓)は大きく開けられるメリットがある一方で、気密性は劣るのが特徴。気密性を高めるには、外開き窓や内倒し窓を採用するなど、窓の種類にも配慮することが重要です。
また、窓に使用するサッシやガラスは素材によって性能が変化。近年では気密性を高めるサッシとして樹脂サッシが、断熱性をアップするガラスとして複層ガラスが注目されています。複数枚のガラスが層になっている複層ガラスは、1枚で構成される単板ガラスよりも外気の影響を受けにくいのが特徴です。こういった住宅資材の工夫により、家の快適性は大きく変わると言えるでしょう。
気密性能を高めるには気密テープやシートなどの部材を使用するほか、窓の種類や資材を工夫するといった対策が必要です。特に日本で多く普及している引き違い窓(横開き窓)は大きく開けられるメリットがある一方で、気密性は劣るのが特徴。気密性を高めるには、外開き窓や内倒し窓を採用するなど、窓の種類にも配慮することが重要です。
また、窓に使用するサッシやガラスは素材によって性能が変化。近年では気密性を高めるサッシとして樹脂サッシが、断熱性をアップするガラスとして複層ガラスが注目されています。複数枚のガラスが層になっている複層ガラスは、1枚で構成される単板ガラスよりも外気の影響を受けにくいのが特徴です。こういった住宅資材の工夫により、家の快適性は大きく変わると言えるでしょう。
家づくりで気密性が重要な理由
家には部材同士の間やドアなど必ずどこかに隙間があるものです。それぞれの隙間はわずかでも、家全体で見るとそれなりの量になります。そのため室内の空気は、家のあらゆる隙間から移動してしまうのです。空気は温度の高いところから低いところへ移動する性質を持っているため、夏は暑い外気が涼しい室内へ侵入しやすく、冬は部屋の暖気が屋外へ逃げてしまいます。だからこそ快適な室温を保つためには、高気密であることが欠かせないのです。また、計画的に換気することや断熱性を高めるためにも気密性は重要。詳しくは以下で説明します。
気密性と換気にはどのような関係がある?
気密性能が高い住宅は、外気の影響を受けにくいのが特徴です。ところが住宅の換気を行っていない高気密住宅の場合、めまいや喉の痛み、湿疹といったシックハウス症候群を引き起こすことも。そこで2003年の建築基準法で重視されたのが、換気の必要性についてです。現在では「24時間換気システム」が義務付けられ、居室の空気を1時間に半分以上入れ替えることが求められています。
24時間換気システムには、3つの種類があります。
24時間換気システムには、3つの種類があります。
第1種換気
給気と排気のどちらもファンで強制的に換気する方法。部屋ごとにダクトが導入でき、安定して効率よく換気できる。
第2種換気
給気のみファンで強制的に換気する方法。給気により入ってきた空気で室内の空気は換気口から自然に押し出される。
第3種換気
排気のみファンで行う方法。強制的に室内の空気が出て行くため、自然に屋外から給気される。
こういった換気システムが安定的に機能するのも、高気密住宅だからこそ。隙間風が多い家の場合だと、給気口から入ってきた空気が排気口へ流れる前に近くの隙間から排出されたり、給気口から正しく給気がなされなかったりするためです。空気の出入りがあるにもかかわらず換気不足になる可能性もあるため、経路に沿って計画的に換気させるには気密性の高さが重要と言えます。
>>高気密な住宅にはどんなメリット・デメリットがある?詳しくはこちら!
こういった換気システムが安定的に機能するのも、高気密住宅だからこそ。隙間風が多い家の場合だと、給気口から入ってきた空気が排気口へ流れる前に近くの隙間から排出されたり、給気口から正しく給気がなされなかったりするためです。空気の出入りがあるにもかかわらず換気不足になる可能性もあるため、経路に沿って計画的に換気させるには気密性の高さが重要と言えます。
>>高気密な住宅にはどんなメリット・デメリットがある?詳しくはこちら!
石川エリアで家づくりをするなら
気密性と断熱性は大きく関連しています。隙間が少ない家では、断熱効果が高まるためです。C値に明確な基準はありませんが、断熱性能を表すUA値にはエリアごとに目指すべき基準が明示されています。ここでは、石川県で注文住宅を建てるときに目指すべき断熱基準について確認しておきましょう。
石川県の気候特性
石川県は年間を通して湿度が高いエリア。夏は蒸し暑く、冬は湿った重い雪が降るのが特徴です。石川県全体での日照率は低く、特に冬期はその特性が顕著に現れます。また、年間降水量2,000~3,000mmと通年で多くの雨が降り、曇りがちな天候が多い地域です。
このような気候特性の石川県で家を建てるなら、結露対策や断熱性能は欠かせません。特に結露によるカビの発生は木材の耐久性を低下させるだけでなく、健康に害を及ぼすことも。新築を長持ちさせ、快適な環境で暮らすには断熱性・気密性・耐久性に配慮した家づくりが求められます。
このような気候特性の石川県で家を建てるなら、結露対策や断熱性能は欠かせません。特に結露によるカビの発生は木材の耐久性を低下させるだけでなく、健康に害を及ぼすことも。新築を長持ちさせ、快適な環境で暮らすには断熱性・気密性・耐久性に配慮した家づくりが求められます。
金沢市・野々市市・白山市で目指すべき断熱性能は?
UA値は数字が小さいほど断熱性能が高いことを表します。UA値の基準は土地の気候や環境を考慮するため、日本を8つの地域に分けて設定されています。国土交通省の分類では、金沢市と野々市市が地域区分6、白山市(旧白峰村を除く)は場所により地域区分4~6に分けられています。
また、UA値には「ZEH」「HEAT20」の基準が多く用いられます。ZEHは省エネ性能の向上のほか、太陽光発電などでエネルギーを創り出す家のこと。生活の中で発生するエネルギー収支のバランスがゼロ以下になることを目指します。
一方、HEAT20は環境問題と快適な住まいのために、民間組織がZEHよりもさらに厳しい基準を設定したもの。HEAT20は、基準が高い順にG3・G2・G1のグレードがあります。金沢・野々市・白山エリアにおけるUA値は以下の通りです。
また、UA値には「ZEH」「HEAT20」の基準が多く用いられます。ZEHは省エネ性能の向上のほか、太陽光発電などでエネルギーを創り出す家のこと。生活の中で発生するエネルギー収支のバランスがゼロ以下になることを目指します。
一方、HEAT20は環境問題と快適な住まいのために、民間組織がZEHよりもさらに厳しい基準を設定したもの。HEAT20は、基準が高い順にG3・G2・G1のグレードがあります。金沢・野々市・白山エリアにおけるUA値は以下の通りです。