平屋とは、1階建ての建物のこと。階段を必要としない構造であることから、目が行き届きやすく小さな子供や高齢者と暮らしている家族におすすめといえます。また、平屋は1階から2階へ、2階から1階へといった上下移動が不要なため、家事動線がスムーズでコンパクトになるといった点もメリットの一つ。構造的に安定している平屋は大きな開口部を設けやすいこと、2階がないので天井を高くできることなどから、立地によっては自然光を豊富に取り込める開放的な暮らしを実現できます。さらに、メンテナンス費用を抑えられる点も魅力。平屋のメンテナンスにおいては、高所での作業がないため、2階建て住宅に比べると修繕費の削減が見込めます。

以上のように平屋には多くのメリットがあります。さらに、平屋人気が加速している理由として考えられるのが、少子高齢化や働き方の多様化などです。階段を必要としない平屋は、将来的に高齢者となり足腰が悪くなったり、介護が必要になったりした際も安心して暮らせるでしょう。また、働き方の多様化によって出社が当たり前ではなくなった昨今、郊外の広い土地を購入し、在宅で仕事をする方も増えています。広い土地は平屋にはうってつけ。このような理由から、平屋人気が高まっているのではないでしょうか。

北陸地方の中部に位置し、能登北部、能登中部、石川中央、南加賀の4つの地域からなっている石川県。自然が豊かで歴史を感じられる街並みがある一方で、近代的な街づくりも進んでいます。観光地としても人気があり、県内には様々な観光スポットや美味しいグルメも存在しています。

参考元：石川県「石川県の概要（位置、魅力、自然）」
参考元：石川県「石川県内市町のページ」
参考元：公益社団法人石川県観光連盟「ほっと石川旅ねっと」

＞＞参考コラム：金沢市の気候で快適に過ごせる注文住宅のポイントとは？

ここでは、石川県で平屋を建てるメリットとデメリットについて見ていきましょう。

石川県は、自然が豊かで高い建物が少ない点がメリットの一つ。日当たりや風通しが良い平屋を建てやすいでしょう。また、金沢市の2023年における日照時間は2,029.8時間。東京都の同年における日照時間は2,259.2でした。東京都よりも金沢市は少々日の当たる時間は少ないものの、東京都に比べて高い建物が少ないため、日当たりなどの条件の良い土地が探しやすいかもしれません。

参考元：気象庁｜石川県 気象年報（2023年）8P
参考元：気象庁｜過去の気象データ検索

北西からの季節風により、冬季は雪の降る日が多くなる石川県。平屋は2階建て住宅よりも屋根が大きくなりやすいため、積雪に注意しなければなりません。屋根の勾配や形状は積雪を考慮したものにしましょう。また、冬に寒気が強くなる石川県は、平屋のメリットである「大きな開口部」を作りにくい場合もあります。大きな開口部を設けたい場合は、その地域の積雪量や気温、住宅の断熱性能を考慮して計画することが大切です。

参考元：石川県｜第１章 いしかわの冬と住まい 1P

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＞＞参考コラム：平屋ならではの4つの魅力や間取りのポイント│石川県金沢市や野々市市の土地情報を踏まえて解説

2024年における、石川県の地域別に坪単価を以下の表にまとめました。

また、石川県は富山県、岐阜県、福井県と隣接している地域。周辺地域の公示地価も以下にまとめました。

金沢市や野々市市の地価は高い傾向にありますが、その他のほとんどの地域は周辺地域である富山県、岐阜県、福井県よりも安く土地が購入可能。そのため、平屋に適した広い土地も手に入れやすいことから、石川県は比較的平屋に適している地域といえるでしょう。

参考元：国土交通省｜参考資料　誘導居住面積水準（住生活基本計画（2011年3月15日閣議決定）より抜粋）

＞＞参考コラム：石川県の土地データ・相場価格をチェック！おすすめエリアもご紹介

ここでは、石川県内で平屋におすすめのエリアを3つ紹介していきます。

金沢市は石川県の中核市として、都市機能や規模が一定以上にある街。県庁などの行政機関や、市のシンボルである「金沢城」などがあります。IRいしかわ鉄道、JR北陸本線、北陸鉄道石川線・浅野川線に加え、国道8号・157号・159号や北陸自動車道も利用可能です。このように利便性に富んだ金沢市の地価は高い傾向にありますが、コンパクトな土地で充分な世帯は、便利な金沢市で平屋を建てるのも選択肢の一つとしておすすめです。

参考元：地価公示 ランキング - 石川県 - 2024年 [住宅地] | 石川県 地価ランキング

＞＞参考コラム：金沢市で土地探しをする方必見！失敗しない土地探しの5つのコツとおすすめのエリアを紹介

平屋に適したエリアが持つ特徴の一つに「積雪が少ないこと」が挙げられます。七尾市・羽咋市・中能登町は、石川県内では比較的積雪が少ないため、平屋におすすめのエリアといえるでしょう。七尾市は自然が豊かで、豊富な観光資源に恵まれた地域です。七尾駅周辺には、「ドン・キホーテ七尾店」や「どんたく新鮮館」などを含めた商業施設があり、便利に買い物ができます。羽咋市は、豊かな自然、歴史ある観光スポット、美味しいグルメが魅力の街。海と山、双方の魅力を感じられるエリアのため、自然を楽しむアクティビティやレジャーが趣味の方におすすめです。中能登町は、金沢市や富山県まで車を使って1時間程度で移動できる場所にあります。「アル・プラザ 鹿島」や「中能登マイタウン」などの生活必需品がそろう施設があるため、買い物には困らないでしょう。

参考元：石川県｜石川県 気象年報（2020年）7P

東洋経済「都市データパック」が実施した「住みよさランキング2023」で総合評価１位を獲得した野々市市。安心度の順位は、2位の東京都武蔵野市を大きく上まわっており、防犯面が心配されやすい平屋住宅でも安心して暮らせるでしょう。豊かな自然と都市機能のバランスが整った治安の良い街です。

参考元：東洋経済『都市データパック』編集部｢住みよさランキング2023｣全国総合トップ200

ここでは、石川県で平屋を建てる際に是非参考にしてほしい、施工事例を2つ紹介していきます。

石川県河北郡津幡町にある、一見おしゃれな店舗のようにも見えるこの平屋。「ゲストを呼んで趣味を楽しめる空間を作りたい」というお客様の要望を踏まえ、リビングからデッキ、中庭へと続く構成を採用しています。こうした趣味を楽しめる空間を設けつつ、リビングには高さのある窓で外からの視線をカット。プライバシーも充分確保され、リラックスできる住宅となっています。

＞＞河北郡津幡町の施工事例：ゲストと語らうパブリック空間とプライベート空間が並存する平屋

石川県小松市にあるこの平屋は、玄関から土間、リビングへつながる動線に一切の仕切りがない間取りです。土間にはアクセントになる薪ストーブを設置し、冬は暖かく過ごせます。キッチンと和室には壁一面の大きな窓を設置したことで、明るさを確保。平屋ならではの安定した構造で、開口部も大きく設けることができました。

＞＞小松市の施工事例：LDKとつながる玄関土間の平屋

平屋にはたくさんのメリットがあり、社会の変化の影響を受けて幅広い年代から人気を集めていることがわかりました。しかし、どのエリアでも平屋のメリットを生かせるわけではありません。充分な面積を獲得できるエリア、周りに高い建物がないエリア、高台などを選び、平屋を建てましょう。また、地域の坪単価を把握し、予算と照らし合わせながら土地探しをするのがおすすめです。R+house金沢では、「住まいをつくるプロ」がデザイン性と機能性を備えた住宅を提案。すっきりとした生活動線や開放的な居住空間といった平屋のメリットを生かしながら、お客様の理想の住宅を叶えるお手伝いをさせていただきます。石川県で平屋を検討している方やいつか平屋に住んでみたい方は、是非一度R+house金沢へご相談ください。