金沢市の気候事情とは

日本海沿岸にある石川県は、平野部の多い加賀地方と、日本海に突き出し季節風の影響を受けやすい能登地方の2つに分かれています。気候は、雨や雪の量が多く、日照時間が少ない典型的な「日本海側気候」。加賀地方に位置する金沢市は、能登地方と比べると比較的温和な気候です。しかし、朝晴れていても夕方に雨が降り始めるなど、1日の中で天気が変わることが多く、「弁当忘れても傘忘れるな」と言い伝えがあるほど。冬は雪が降りやすく、湿った重い雪質が特徴です。詳しく解説していきましょう。
石川県の日照時間
石川県の平均日照時間は、1735.8時間/年で、47都道府県の中で38位です。夏の平均は180時間/月に対して、冬の平均が70時間/月と、冬の日照時間が極端に少ないのが特徴です。
金沢の湿度と降水量
石川県は雨や雪が降る日が多く、年間降水量が2535.5mm/年で6位です。ウェザーニュース調査による雨や雪、みぞれなどが降った時間を集計した降水時間のランキングでは、石川県金沢市が2021年1月から12月20日までに2301時間となり、全国1位を獲得しています。2301時間を平均すると、1日当たり6時間半は雨や雪が降った計算です。
石川県の気温
石川県の気温は、政府統計資料によると、最高気温が32.9℃/年で都道府県の中で37位、最低気温が2.8℃/年で24位です。全国平均を下回り、夏でも過ごしやすい気温ですが、湿度が高いためジメジメと蒸し暑さを感じます。冬の気温は、12月に入ってから平均最高気温が10℃を下回ってきます。1~2月も平均最低気温が氷点下を下回ることは少なく、東京とほぼ変わりません。
石川県の降雪量と雪質
石川県は日本海側気候で、北西からの季節風の影響を受けるため雪が多い地域です。12月初めに雪が降り始め、例年1~2月には20~30cm(気象庁調べ)ほど積もります。降雪日数は平均で60日です。雪が多い地域ですが、気温がそこまで低くないため、北海道や東北地域などの寒冷地で降るさらさらとした軽い雪「乾雪」とは雪質が異なります。石川県(北陸地方)は雨量・湿気が多く、氷点下を下回るほどの寒さが少ないため、水分を多く含んだ「湿雪」が降る地域です。この湿雪は積もると非常に重く、屋根の積雪では地層ができて、古い雪ほど重たくなるため注意が必要となります。
金沢市で家づくりをする場合、雪対策は欠かせません。どのような対策をすれば良いのか、次で詳しくご紹介していきましょう。
金沢市で家づくりをする場合、雪対策は欠かせません。どのような対策をすれば良いのか、次で詳しくご紹介していきましょう。
雨や雪の多い金沢市で家づくりをするときに押さえておきたいポイント

防湿性に優れた住宅をつくる
1年を通して降水量が多く湿度の高い金沢市で家をつくる場合、湿気対策はとても重要です。快適な湿度を保つためには「気密性と断熱効果が高い家」であることが大切となります。
高い気密性と断熱性が結露の防止につながる
・気密性…外気の侵入を防ぐために住宅の隙間を減らす性能
・断熱性…壁や屋根などに断熱材を入れて、外気温の影響を遮断する性能
気密性と断熱性は、基本的にセットで導入されます。両方を組み合わせることでしっかりとした効果が得られるのです。
外のジメジメした湿気も、気密性が高ければ家の中に入ってこないため、快適な空間を保てます。家の壁や基礎、床など家全体に断熱材が入っていれば、外の気温の影響を受けにくく、室温を一定に保ちやすくなり結露の防止に役立ちます。
結露は、カビやダニが発生する原因となり、健康に悪影響を及ぼすことも。
断熱材はさまざまな種類がありますので、導入する場合は専門の方に相談すると良いでしょう。
雪に強い住宅をつくる
金沢市は、冬に20~30cmの積雪があり、水分を多く含み重い雪が降るのが特徴です。そのため、雪の重さに耐えられる強い家をつくることが大切となります。
雪に強い家をつくるには克雪住宅の検討をおすすめします。克雪住宅とは、「屋根の雪下ろしをせずに済む工夫がされた住宅」のことを言い、最大のポイントは屋根です。
屋根に積もった雪の処理方法により、いくつかタイプがあります。
・耐雪型…雪の重さに耐えられるように屋根の強度を高める
・落雪型…屋根の積雪を滑落させる
・融雪型…熱のエネルギーを利用し、屋根の雪を融かす
それぞれのメリットとデメリットは以下でご紹介します。通りです。
雪に強い家をつくるには克雪住宅の検討をおすすめします。克雪住宅とは、「屋根の雪下ろしをせずに済む工夫がされた住宅」のことを言い、最大のポイントは屋根です。
屋根に積もった雪の処理方法により、いくつかタイプがあります。
・耐雪型…雪の重さに耐えられるように屋根の強度を高める
・落雪型…屋根の積雪を滑落させる
・融雪型…熱のエネルギーを利用し、屋根の雪を融かす
それぞれのメリットとデメリットは以下でご紹介します。通りです。
耐雪型のメリットとデメリット
<メリット>
・雪下ろしの負担軽減
・落雪スペースが不要で土地の有効活用が可能
<デメリット>
・建物にかかる負荷が大きい
・建設費が割高になる
・雪下ろしの負担軽減
・落雪スペースが不要で土地の有効活用が可能
<デメリット>
・建物にかかる負荷が大きい
・建設費が割高になる
落雪型のメリットとデメリット
<メリット>
・工事費の負担が少ない
<デメリット>
・落雪スペースが必要
・落雪の処理が必要
・工事費の負担が少ない
<デメリット>
・落雪スペースが必要
・落雪の処理が必要
融雪型のメリットとデメリット
<メリット>
・雪が融けるため住宅に負荷がかからない
<デメリット>
・装置の維持費や電気代がかかる
家をつくるときには、どのタイプが最適か、専門家へ相談してみると良いでしょう。
・雪が融けるため住宅に負荷がかからない
<デメリット>
・装置の維持費や電気代がかかる
家をつくるときには、どのタイプが最適か、専門家へ相談してみると良いでしょう。
家づくりをするなら知っておくべきさまざまな基準

省エネルギー住宅とは

<一次エネルギー消費量>
日々の生活で使用されている冷暖房・照明や給湯などのエネルギー消費量を合計したもの
<外皮性能>
家と外を分ける部分(壁・窓・屋根・基礎部分)
外皮性能については、断熱性や日射性について優れたものにするために、全国を8つの地域区分に分けて基準を設けています。
基準には、断熱について評価する「UA値」と、日射について評価をする「ηAC値」があり、基準をクリアした住宅が省エネルギー住宅と呼ばれるのです。
金沢市は、冬は雨や雪も多く、寒さを感じることが多い地域です。このような気候の特徴がある金沢市では、地域ごとに設けられる基準をクリアした住宅建築がより重要になってきます。
それでは、夏は涼しく、冬は暖かい快適な居住空間をつくるために、実際に目指すべき指標についてみていきましょう。
金沢の外皮性能「UA値」

熱量が多く逃げていく家は、終日エアコンをつけっぱなしにしていないと寒いなど、エネルギー消費が大きくなります。断熱材などを使用し、熱量が逃げにくい家をつくると、エネルギー消費が抑えられ、その結果省エネルギーにつながるのです。
その熱量の損失量を数値化したUA値は、数値が小さいほど省エネルギーの性能が良いことを表します。
石川県(金沢市)のUA値の基準は、地域区分6で0.87です。
しかし昨今では省エネ基準よりも高いZEH基準、HEAT20G2基準が推奨されています。金沢の寒い冬でも快適に安心して暮らすためには、HEAT20G2基準の「UA値0.46」を目指した家づくりを行いましょう。
金沢の外皮性能「ηAC値」
ηAC値とは、外から家の中に入る日射量を表す数値「ηA値」の中で、冷房期(冷房を使う夏場)の日射量を計算した数値です。暖房期(暖房を使う冬場)を計測する「ηAH値」もありますが、外皮性能では、冷房期のηAC値のみ基準値が設けられています。
こちらは、窓から入る日射量(熱)や、窓以外のドアや壁、屋根などから熱伝導によって入ってくる熱を数値化します。
石川県(金沢市)のηAC値の基準は、地域区分6で2.8です。もっと掘り下げていけば、南向きの窓と北向きの窓では数値も違う、など複雑になりますので、家をつくるときに専門家へ相談をすると良いでしょう。
こちらは、窓から入る日射量(熱)や、窓以外のドアや壁、屋根などから熱伝導によって入ってくる熱を数値化します。
石川県(金沢市)のηAC値の基準は、地域区分6で2.8です。もっと掘り下げていけば、南向きの窓と北向きの窓では数値も違う、など複雑になりますので、家をつくるときに専門家へ相談をすると良いでしょう。
金沢市で注文住宅を建てるならR+house金沢にご相談ください!
石川県金沢市の気候事情を中心に、雪や湿気に強い、優れた家づくりについてご紹介してきました。積雪、防湿対策に高気密・高断熱高性能を備えた注文住宅をお考えの方はぜひR+house金沢にご相談ください。R+house金沢は建築家とつくるデザイナーズ住宅を強みとしており、お客様のライフスタイルや好みを形にして、理想の空間をご提供いたします。
>>湿度の高い金沢でも快適に暮らせるR+house金沢の高い気密性能についてはこちら!
記事監修者:中小企業診断士(住宅コンサルタント)塩味 隆行
一般社団法人 住宅資産価値保全保証協会認定講師
住宅検討をされている方が後悔しない家づくりを実現いただくため、 全国各地で年100回以上、家づくりセミナーの講師を担当しています。 住宅購入の際に必要となる性能や土地についての基礎知識から、 資金計画などの専門的なことまで、客観的かつ具体的に情報をお伝えいたします。
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記事監修者:中小企業診断士(住宅コンサルタント)塩味 隆行
一般社団法人 住宅資産価値保全保証協会認定講師
住宅検討をされている方が後悔しない家づくりを実現いただくため、 全国各地で年100回以上、家づくりセミナーの講師を担当しています。 住宅購入の際に必要となる性能や土地についての基礎知識から、 資金計画などの専門的なことまで、客観的かつ具体的に情報をお伝えいたします。